現実逃避の何が悪い

小説だって若者の読み物だと過小評価されていた時代はありました。ならば、ゲームや漫画やアイドルだっていつかは大衆に認められるはず。微力ながら、そういうお手伝いができればよいと思っています。

ももクロ最大の成功

 ももクロがアイドル界において一番うまくいったのは何でしょうか。今までにないアクロバティックなパフォーマンスに加え、生歌にこだわったのも大きな要因でしょう。しかし、僕が思うに最大の成功はやはり「AKBかももクロ」という構図を世間に植えつけたことではないでしょうか?

 

 今となってはあまり言われることではありませんが、一番盛り上がっていたころはよくこのようなことがメディアでもよく言われていました。これが最も大きな要因だったと思います。これによってももクロはAKB級にすごいアイドルというイメージが世間に広まりました。実際のところ実はそんなことはないんですよね。やっぱりAKBの影響力はエンターテイメントからアカデミックな分野まで及んだ点を考えると、ももクロはやはり劣ると思います。AKBを10とするなら、ももクロは5といったところでしょうか。それをうまく大きく見せることができて10対9ぐらいのイメージが世間には感じられたのでしょう。そこから話題を呼んで、8ぐらいには近づいたと思います。

 

 運営が意図的にこのような戦略でやったのかは分かりませんが、実際の企業戦略でもあるそうです。かつて繊維産業が主流だったカネボウは時代の移り変わりとともに化粧品を売るようになりました。当時、化粧品で圧倒的なシェアを持っていたのは資生堂だったそうです。すでに資生堂の独壇場だと思われていた化粧品業界でカネボウはどのように挑んだかというと、あたかも資生堂カネボウが同等のブランドだというイメージを消費者に植えつけることでした。資生堂が秋にファンデーションのキャンペーンをしだしたら、他の企業はそれ以外の商品を打ち出すなか、カネボウだけは資生堂をまねてファンデーションを売り出しました。夏に口紅だったら、カネボウも口紅といったような相手の市場を逆利用したのです。そんな風に、真正面から喧嘩することによって自社を実際よりも大きく見せたわけです。そうすると消費者はカネボウ資生堂が対等なのではないかという印象を受けるわけです。

 

 このようにアイドルも企業戦略も同じなわけです。そういう動きを見ていると非常に面白いです。さてさて来週新アルバム発売ということで今からウキウキしています。早く聞きたいものです。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。