現実逃避の何が悪い

小説だって若者の読み物だと過小評価されていた時代はありました。ならば、ゲームや漫画やアイドルだっていつかは大衆に認められるはず。微力ながら、そういうお手伝いができればよいと思っています。

本当に若者の動向を追いかけているのだろうか?

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 モノノフ界隈では少し話題になっていたクイックジャパン(以下、QJ)が先日発売されました。まあももクロをよく特集し個人的にもお世話になったので少し読んでみたのですが、結論からいうと実につまらなかったです。

 

 冒頭の新編集長のあいさつで、「今の若者が何をしているのか」ということにフォーカスしたと書いてありました。確かに昨年の安保法制の際、一躍有名になり、今は少し露出の少なくなったSEALDsの代表、奥田愛基を取り上げることで読者の注目を集めようという魂胆は分かりますし、商業的にも仕方のないことなのだと思いました。しかし、ぱっと見て「あ、こんな人がいるのか」というような人物は1人もいませんでした。以前に別のメディアで取り上げられた人々ばかりが取材されているだけで、まだ日の目を見ない若者を世間に教えてあげようという姿勢が伝わってきません。もしかしたら僕の見落としかもしれませんが、それは目が行くようになっていない構成に問題があるのだと思います。

 

 奥田くんの特集も何だか業界人との対談かコメントばかりで彼自身の魅力があまり伝わってこなかったというか、ネットで調べれば分かるようなことのように思えました。「今の若者が何をしているのか」と言っていながら、もうひとつの特集は『おそ松さん』だし、若者全体のことはあまり分からないという自家撞着に陥っていました。かつて一般誌では取り上げられないマイナーな人物を発掘してきたQJはどこにいったのだろうか。

 

 デザインも何だが、黄色いページがあったり少し若い人には古く感じました。リニューアルしてむしろ昭和に戻った?とさえ思えました。今まで好きな雑誌なだけに非常に残念でした。まあ『ももクロchan』や『ゴッドタン』の構成を担当しているオークラや大好きなエッセイストのこだまさんの連載もあるのでこれからも読もうとは思いますが彼らは全然世の中の面白いものをわかっていないのだと認識した日となりました。

 

 最後までご覧いただきありがとうございました。