現実逃避の何が悪い

小説だって若者の読み物だと過小評価されていた時代はありました。ならば、ゲームや漫画やアイドルだっていつかは大衆に認められるはず。微力ながら、そういうお手伝いができればよいと思っています。

物語が語る時間の概念

 最近『仮面ライダー電王』や『僕だけがいない街』に嵌っているのですが、どちらもタイムトラベルがあることに気づきました。

 

 タイムトラベルのような時間移動は様々な物語で使われますよね。『ドラえもん』が一番最初に思いつくでしょうか?ドラえもんに関してはあまり時間の不可逆性とかそのような難しい話はされていませんが、そういう話になると「時間の修正力」がよく挙げられます。つまり未来を変えたいと思って過去に戻って別の行動をしても、結局は未来に起こったとおりのことが起こるということです。

 

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 『タイム・マシン』という1895年のSF小説を映画化した作品があるのですが、この映画の主人公、アレキサンダーは過去に強盗に襲われて亡くなった恋人を救うためにタイムマシンを発明するのです。しかし、どうやっても彼女は別の原因で死んでしまうのです。

 

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 大ヒットドラマ『JIN-仁ー』もそのような感じで、主人公、南方仁もその修正能力に苦しめられるわけです。ここでは時間とは地層なものになっていて、それぞれの層で同じような人間がいて少し違った時間を過ごしている設定だったと思います。

 

 それに対して『仮面ライダー電王』はイマジンという怪物が現代の人間の望みを叶えて、その人間の思い出を頼りにタイムスリップして未来の時間を壊すという設定です。来るべきだった時間がイマジンによって壊されるわけです。つまり時間は一筋の河のようにひとつしかないという解釈です。

 

 僕は『JIN-仁ー』の設定が気に入っているのですが、今話題の『僕だけがいない街』がまた新しい考えた方を与えてくれて面白いんですよ!!!

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 簡単にあらすじを説明しますと、再上映(リバイバル)という自分の身の回りに起こった事故や事件をそれより少し過去に戻って未然に防ぐ能力を持つ29歳の主人公、藤沼悟が母親の死をきっかけに11歳の少年時代に戻って母親の死を変えるという話です。かなりネタバレになってしまうのですが

 

(見ているヒトがいるかもしれませんから少しあけます)

 

 

 

 

 

 

 

 この悟は少年の状態で一度植物状態になり29歳のときに目覚めるのです。しかも、記憶喪失になって……。母親や友達のことは覚えているのですが、自分がリバイバルしたことは忘れてしまうのです。しかし、リバイバルする前の悟は植物状態にならずに29歳まで生きているのでなぜか中学生や高校のころの思い出が断片的に思い浮かぶのです。これかなり複雑な状況じゃありませんか?自分はずっと寝ていたはずなのになぜか自分が普通に学生生活を過ごしている記憶がある。新たなタイムスリップの不可解性を提示してくれるように思います。

 

このように、様々な物語でタイムトラベルは題材にあげらていて、それぞれの解釈があって面白いですよ。一番科学的に説明してくれているのが『インターステラー』ですね。

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 少し難しくて僕には理解できないのですが、こちらもおススメです。ぜひご覧になってはいかがでしょうか?

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。